離婚後、自宅を貸家に
離婚を機会に自宅を友人夫婦に貸していたH様。住宅ローンは残っていましたが、一人では住むのには持て余す一軒家。離婚の相談をしていた友人が、それなら家を貸してほしいという事になりました。家賃は住宅ローン額と同額。売却も検討されましたが、当時、住宅ローンの残高以上での売却が見込めない状況だった為、友人に自宅を貸すこととされました。
友人が失踪し、家賃滞納が始まる
それから数年、突然、家賃滞納が発生。H様はすぐに友人へ督促の連絡をされましたが連絡がつかず。H様はそのまま現場へ直行されました。現場には奥様がおられ、家賃の支払いをお願いされました。しかし、友人は奥様と子供を残し失踪し、現在、収入がほとんどなく、家賃をすぐに支払える状況ではないとの返答でした。こんな状況を不憫に思われたH様は奥様と子供が住み続けれるようにと家賃を減額され、住宅ローンの支払いで足りない分についてはH様の自己負担とすることにされました。
家賃を減額するも・・・
しかし、家賃を減額したにも関わらず、翌月も家賃滞納は続きます。H様も家賃督促をされましたが、支払われることがないまま数ヶ月経ったころ、昨今のコロナ渦へ。コロナの影響はH様の勤め先にも出てきており、収入が激減。H様自身の生活も苦しくなり、ついに住宅ローンの滞納が始まりました。そんなときに、当社までご相談に来られました。
賃借人の退去交渉
まず、当社では現地に住んでいるH様の友人のご家族にお会いをしました。状況はH様から聞いている以上に悪いもので、友人の奥様は体調をこわしており、仕事が全くできる状態ではありませんでした。そこで当社は役所に相談し、友人の奥様には、生活保護を受けて頂くことが出来ました。また友人の奥様の引っ越し先は当社で斡旋し、引越に関わる費用は役所負担で行い、無事に退去が完了しました。
任意売却開始
退去手続きと同時に金融機関に対しては、任意売却の交渉を行いました。借入残高が実勢価格を上回るとき、任意売却を選択するケースが非常に多いのですが、H様の収入状況等を考慮すると任意売却が最適でした。債権者と交渉した結果、相場価格よりやや高めの金額にて売出すこととなりました。
売出開始後、やはり金額が高い為、なかなか案内が入らない状況でしたが、債権者交渉のもと段階を踏んで金額の値下げを行い、売出開始後3ヶ月で無事成約となりました。
売却後、H様の勤め先が倒産し、生活苦の為に様々な金融機関で多額の借入をされており、自己破産をされることになられました。当社の提携している弁護士を紹介し、現在、その手続き中です。