ギャンブルにのめり込んだY様の奥様
Y様の奥様はいたって真面目な方で、専業主婦で育児や家事をこなされていました。また、将来自宅を購入するために、家計を節約され、少しずつ貯蓄を増やしていかれました。そして、念願の自宅を購入。貯蓄していた資金を頭金にし、無理のない金額で住宅ローンを組み、Y様名義で購入されました。新居は名張市内の新興住宅地の新築一戸建です。まわりの家にもY様と同じような年代・家族構成の方たちがおられ、住みやす環境でした。Y様の奥様はご近所の方と仲良くなられ、家事育児の合間に一緒にでかけれらるようにもなり、Ｙ様も喜んでおられました。
しかし、Ｙ様の奥様のご近所友達の中にパチンコをする方がおられ、Ｙ様の奥様も付き合いでパチンコ店に通うようになりました。Ｙ様には反対されることが分かっていたので、内緒にされていたのです。当初は嫌々通っておられたようでが、幾度かパンチンコで勝ち、次第にパチンコへのめり込むようになられました。
パチンコへ行くために家計のお金に手を付ける
パチンコにのめり込んでしまったY様の奥様ですが、当然負けることもあります。当初は自身のお小遣いの範囲でパチンコをやっておられましたが、次第にそれだけでは足りなくなり、ついに家計のお金までを、費やすようになりました。最低限の生活費以外はパチンコに費やす生活になりました。そんな日が数ヶ月続いたころには貯蓄もすっかりなくなり、ついに住宅ローンの滞納が始まりました。
銀行からの代位弁済の通知
その日、たまたま仕事が早く終わり、夕方ごろに自宅に帰ってきたY様ですが、自宅の玄関には青ざめたY様の奥様が立っておられました。Ｙ様は何事か？と奥さんに詰め寄ると、奥様からこれまでのことを告白され、現在の家計を知ることになります。銀行から住宅ローン滞納にともなう保証会社への代位弁済通知が届いており、一括で住宅ローンの返済を求めると記載されていました。すでに貯蓄はほぼない状態で、当然支払えるわけもありません。Y様は住宅ローンの金融機関へ相談の連絡を入れましたが、取り合ってもらえませんでした。それなら、他の銀行で再度住宅ローンを組めないかと様々な銀行を訪問されましたが、すでに俗にいうブラックリストにＹ様は載っている為、どこの銀行の審査も通るはずがありません。それでも、なんとかできないかとネットで検索をされていたところ、当社のＨＰをご覧になり、お問合せを頂きました。
任意売却による自宅の売却
当社はまずはＹ様のご自宅の現在の価格を査定しました。築年数は浅く、環境の良い住宅地内の物件ですが、周辺には新築の建売住宅が多数販売されており、住宅ローンの残債以上で売却することは難しい状況です。すでに貯蓄が無いY様にとっては全額弁済することはできません。すでに保証会社へ移管されている案件ですから、時間には余裕も無いため、すぐに債権者へ連絡をとり、任意売却への交渉を始めました。幾度かのやりとりを債権者と行い、販売価格を決定し、販売開始です。
販売開始
販売開始直後に、周辺の建売住宅の価格がいっせいに値下げがされました。販売状況が芳しくない場合、販売業者はこういった値下げをします。こうなると、Y様のご自宅の販売価格も、見直す必要が出てきます。通常の売却の場合、販売価格の調整は売主と行うものですが、今回は債権者にも承諾を取る必要があります。債権者に現在の周辺の状況を理解してもらい、価格の値下げを行いました。それから何度かの価格見直しの結果、約３ヶ月で無事成約となりました。
任意売却後のY様
任意売却完了後、残った住宅ローンはもちろん返済をしていく必要があります。自宅購入時、Y様は頭金をいれておられた為、住宅ローンの残債額はそこまで大きな金額ではありませんでした。Y様は月々無理のない範囲で返済を続けておられます。奥様はパチンコに行かないとY様に約束され、現在はパートにも出られています。一日も早く住宅ローンの返済をするために、ご夫婦で頑張っておられます。
