マンションの管理費・積立金の長期滞納
マンションの管理費や修繕積立金を長期に渡って滞納をすると、マンションの管理組合から強制競売にかけられる場合があります。東京都葛飾区のＢ様の案件も同様でした。きっかけは、定年退職後、勤めていたパート先が倒産し、職を失ったことでした。当時、すでに住宅ローンは完済をされていましたが、預貯金がほとんどない状態でした。生活苦から、管理費・積立金の支払い延滞が始まり、数カ月たったころには、完全に支払いが出来ない状態でした。滞納期間中、管理組合や管理会社から支払いの督促がありましたが、Ｋ様は一切対応をされませんでした。
管理組合から強制競売
滞納が長期間続き、また滞納者がなんの対応もしなければ、マンション側としては放置しておくわけにもいかず、法的な対処を取らざる負えません。Ｂ様のマンションの管理組合も弁護士を立て、管理費・修繕積立金の回収のために、競売の申し立てをされました。そして、裁判所からＢ様のご自宅へ競売の通知が届き、驚かれたＢ様は当社まで来られました。
競売の取り下げを依頼するも…。
Ｂ様に当社担当が同行し、管理組合に競売の取り下げを依頼しましたが、滞納金や遅延損害金等すべての債務を支払う以外は、取り下げに応じられないとの返答でした。申立人から取り下げの承諾が出ない以上は、どうすることもできません。残った手立ては、Ｂ様のマンションの売却しかありませんでした。幸いなことに住宅ローンはすでに完済している為、売却価格を自由にＢ様が決めることができます。そこで当社は売却にていて、２つの提案を行いました。
２つの売却方法
１つ目は通常の売却です。売却後、引越をする必要がありますが、相場価格で売却をし、滞納金や遅延損害金を支払います。また、今回の場合、滞納金や遅延損害金を返済しても売却資金が手元に残り、今後の貯えが確保できます。もう一つはリースバックを条件に売却をする。マンションの売却魏、買主に家賃を支払うことによって、そのまま住み続けることができます。ただ、通常売却に比べると売買価格が安くなり、手元に残る資金は通常売却に比べ、かなり安くなります。
将来の貯えを選び引越し
Ｂ様は通常売買を選ばれました。長年住み続けてきたマンションに愛着はあるものの、将来の金銭的な不安と、長期滞納を続けてきた後ろめたさから、引越を選択されました。売却資金で滞納金や遅延損害金を返済した後、Ｂ様はマンションの近くの賃貸マンションに引越をされました。残った売却資金が、将来の生活に安心を持てているとのことでした。
