賃貸派だったT様
奈良市にお住まいのT様は5年前に新築マンションを購入されました。自宅を購入する派ではなく、賃貸派でした。ではなぜ、マンションを購入することになったのか・・・。
しつこい営業マンにNOが言えないT様
T様の家の近所に新築マンションが完成しました。インテリア好きなT様は、最新のインテリアを見学するぐらいの軽い気持ちでマンションの見学されました。受付をすませ、内覧をしていると、一人の営業マンが近づいてきて、マンションの間取りや設備などの説明をしてくれました。購入の意思のないT様ですが、引っ込み思案な性格で人と話すのがあまり得意ではありません。逃げるようにマンションから出ていきました。ところが、その翌日からこの営業マンの度の超えた営業が始まりました。しつこく電話をかけてきたり、自宅を訪問してきます。時には上司を連れ、度々訪問してきます。連日の電話や訪問に怖くなってきたT様はノイローゼ気味になってしましました。
そんな状況を見かねたT様の同僚が、「家計を見直せば、住宅ローンの支払いは出来るんじゃない?」と話してくれたそうです。このことがきっかけで、T様は、新築マンションの購入を決断されました。しかし、本心は「これで営業マンから解放される」という思いだったそうです。
収入減少を理由に転職するも、多重債務者へ
ところが、マンションを購入して4年目、T様が務めていた会社が人件費削除の為に、残業が出来なくなりました。住宅ローンを抱えているT様は、やはりマンションを購入するべきではなかったと落胆されます。しかし、収入は確保しなけばならない思いから、思い切って、転職をされましたが、思うような収入にはならず、住宅ローンを滞納することに・・・。生活費が足りず、消費者金融からも借入をし、いつしか借金を借金で返済するようになり、多重債務に陥りました。
色々な金融機関から督促が続きます。どんどん追い込まれたT様は、債務整理のために、当社と提携してい弁護士事務所に相談をされ、その繋がりから、売却のお手伝いを当社がすることになりました。
任意売却の交渉、苦戦する販売状況
T様のマンションは駅近の物件で比較的人気のあるマンションです。ですが、周辺には数多くの販売中の新築マンションがあります。どうやら、過剰供給の状態で、売れ残っていいるようです。T様の場合、住宅ローンの残高が周辺の相場価格を上回っており、容易に売却はできません。こういった状況の物件を売却するには、任意売却が良いとされます。早速、当社は金融機関に任意売却の申請を行います。幸い、T様が借入している金融機関は任意売却に協力的です。幾度かのやり取りを終え、売出価格を設定し、販売開始です。しかし、販売は苦戦しました。周辺の新築マンションの値下げ合戦が始まったからです。当社も値下げを試みます。金額の改定には金融機関の承認を取る必要がありますが、そもそも値下げをするにしても限界があります。
駐車場の確保に奔走
売却の手立てを探っていたところ、たまたま現場を案内してくれた業者様から、駐車場の確保が出来れば買手が見つかるかもしれないとの話が出てきました。マンション内に駐車場があるものの、立体駐車場で、車体の高さの制限があり、ワンボックなどの車が駐車が出来ない区画しか空いていないようでした。そこで当社はマンション周辺の空き地の所有者を調べ、空き地を駐車場へ転用しないかと持ちかけたところ、声をかけた空き地の所有者の一人から、運よく駐車場の利用許可を得ることができました。このことを取引先の業者様へ伝えたところ、若干の価格交渉が入りましたが、無事成約となりました。後日談ですが、その空き地を駐車場に転用後、周辺マンションの住人がこぞって借りにきたようです。
任意売却後・・・
任意売却後のT様ですが、弁護士に任意整理を依頼されています。住宅ローンの残債については分納をされていますが、任意整理中の借入状況からすると、自己破産をした方が良いかもしれないと考えておられるようです。