コロナ渦で会社からの給料が支払われない
コロナ渦の影響で倒産した会社にお勤めだったM様。倒産直前は給料の支払いが度々遅延していおり、生活費や住宅ローンの支払いに追われている毎日だったそうです。月々の住宅ローン支払いは、足りない際に貯蓄などを充ててお支払いを継続されていましたが、ボーナス払いの月がやってきた頃には、貯蓄も尽き、支払いが出来なかったそうです。困ったM様は、住宅ローンの借入先の金融機関へ相談をされました。世間では、コロナ渦の影響で、住宅ローンの支払いが困難な方が多数おられ、金融機関も住宅ローンの支払方法について柔軟な対応が取られていました。
ローン支払いが困難な場合の金融機関の対応
金融機関の対応としては、住宅ローンの返済期間を延長し、ボーナス払いを取りやめる代わりに、月額の支払いを増額するということでした。M様はこれで当面を乗り越えよう考えていたところで、会社が倒産してしました。M様は、すぐに再就職先を探されますが、条件に合う仕事先がなかなか見つかりません。M様の奥様もパートに出るようになられましたが、日々の生活費を稼ぐので精一杯です。そして、相変わらずM様の再就職先が決まらず、ローンの支払いの見込みがないまま、住宅ローンの支払い日がやってきましたが、現在のM様に住宅ローンを支払う余裕はなく、ついに滞納が始まりました。
住宅ローン滞納、督促連絡
住宅ローンを滞納し、金融機関から督促の連絡が入りますが、M様は連絡に出ませんでした。そんな期間が約半年過ぎたころに、金融機関の保証会社より、一括返済の請求が届きました。この通知を確認されたM様は、どうしたら良いかと思案をされていたところ、当社のHPをご覧になり、お問合せを頂きました。
弊社でも、コロナ渦を理由に、住宅ローンのお支払いが困難な方からのご相談を数多く受けておりましたが、M様も同じでした。ローン期間を延長し、ボーナス払い分を月々の支払いの上乗せするというこの方法は、月々の支払いがままならないM様にとっては、最善策ではありません。ローン期間を延長した分、M様も年齢を重ね、収入も将来的には上がる保証もありません。当社はM様の将来も考え、任意売却することをご提案し、M様もご納得されました。
任意売却・自己破産
まず、当社はM様の借入状況を確認しました。住宅ローン以外にも、生活費の為にいくつかの金融機関から借入をされておられ、多重債務の状態です。また。M様のご年齢を考えると、任意売却後、返済をし続けるのは困難です。任意売却後に自己破産をされることを前提に動き出すこととしました。
M様には当社の提携している弁護士を紹介し、自己破産に向けた手続きに入って頂きます。それと同時に、当社は金融機関へ任意売却の申請を行います。任意売却には様々な書類を金融機関へ提出し、売却価格を確定させます。いくどかのやり取りの後、価格が確定し、販売開始となりました。
販売期間は6カ月です。6ヶ月を超えると競売の手続きに入るため、早急に買手を探す必要があります。当社は、協力業者にも声をかけ、買手を探します。今回のM様の物件ですが、近隣物件にくらべて敷地が狭く、車が1台しか駐車が出来ないため、なかなか買手が見つかりません。そこで、当社は近隣で月極の駐車場を探し、必要に応じてお客様へご紹介をしていました。幸い、近隣でも駐車場があれば購入したいという方が現れ、無事成約となりました。
任意売却後
任意売却後のM様ですが、自宅周辺の賃貸アパートに引越をされました。再就職先も決まり、通常の日常を取り戻しておられます。また、当社から紹介した弁護士と一緒に自己破産の手続きを進めておられます。