①夫婦共働きで念願のマイホームを購入するも・・・・・
大阪市北区のYさん夫婦は、結婚当初から高収入の共働きでした。夫婦合わせての年収がそこそこあったため、共有名義でペアローンを組み、5年程前に新築マンションを購入しました。念願のマイホームを購入した当初は、お互いの仕事も順調、夫婦円満で幸せの日々を過ごしておられました。しかし、お互いの仕事が忙しくなり、徐々にすれ違いが続き、日に日に喧嘩が増えるようになり、喧嘩の絶えない日々が続くようになりました。結婚して7年、Yさん夫婦は離婚をすることになりました。
②離婚後、住宅ローンの支払いが困難に・・・・・
離婚後奥さんは、早々に実家に戻られ引越しをされましたが、Yさんは直ぐに引越しをすることが出来ずそのまま住み続けていました。そのような状況でしたので、奥さんは自身の分の支払いを辞めました。Yさんは住み続けるために支払いを続けておられましたが、夫婦共働きでの収入であったからこそ購入できたマンションの返済を一人でするのには無理がありました。ペアローンのメリットは、お互いの収入が合算でき、銀行からの信用が高く借入額が大きくなりますが、Yさん夫婦のように夫婦関係が破綻した場合には、住宅ローンの支払いができない等の大きな問題となります。
③マンションの売却ができない、どうすれば・・・・・
このままではローンの滞納をして元奥さんに迷惑をかけてしまうと思われたYさんは、マンションを売却することを決意され、元奥さんと連絡を取り、地元の不動産業者に相談に行かれました。しかし、不動産業者の担当者から、「住宅ローンの残債額以上でマンションの売却はできない、マンションの相場価格が残債額以下である」と言われたのでした。新築マンションの購入は、実際のコストの上に利益を上乗せした金額で売却を行っていますので、購入し居住した瞬間に、資産価値が下がり、相場が急激に下がることが多いのです。
④弊社との出会い・・・・・
ローンの支払いができない、マンションの売却ができないと不安になられたYさんは、インターネットでいろいろ調べられて任意売却という方法があることを知り、任意売却無料相談窓口にお問い合わせを頂いたのです。私たちは、Yさんと元奥さんとお会いし、状況、希望等をお聞きした上で、任意売却のメリット、デメリットを説明させて頂きました。元奥さんは自分にも責任があることはわかっておられたので、マンションの売却をすることは承諾しておられました。お会いした時は、Yさんは、ローンは滞納されていなかったのですが、これから先Yさんが一人で支払うのは困難な状況ではありました。
⑤任意売却に向けての準備・・・・・
Yさん、元奥さんに任意売却ですすめることを承諾頂いた私たちは、離婚後の財産分与をしっかりと決めておられなかったこと、任意売却後の残債務の支払い割合、どのようにしていくかを決める必要がありましたので、弊社の方で弁護士を紹介させて頂きました。また、Yさんには、相談頂いた次の月から返済を止めて頂くこと、売却後に引越しができるように予め引越し先を探して、引越しの準備をして頂くようにお伝えしました。
⑥物件の売却・・・・・
Yさんがローンの支払いを停止して5カ月後に代位弁済がされ、債権者が決定しました。私たちは、債権者にYさん、元奥さんが任意売却を希望されていることをお伝えし、物件の査定に取り掛かりました。マンションの方は、債権者が決定した売買価格が周辺相場より少し安いこと、立地条件が良く、築浅でお部屋が綺麗なこともあり無事に売却をすることができました。また、売却時にはYさんは引越し先が決まっており、引越しをされていたのでスムーズにマンションの引渡しもすることができました。
⑦その後・・・・・
任意売却後、Yさんは自分の残債務部分を月々無理のない範囲で分納されており、元奥さんは両親の援助もあり自分の残債務部分を支払われました。今回のYさんのケースは、離婚後も元奥さんと連絡が取れ、売却に関して承諾が得られたので無事に売却ができましたが、夫婦いずれかが連絡不能などというトラブルが起こっている場合、任意売却ができないケースもあります。