住宅ローン返済を滞納した際に発生する様々なペナルティ。取り返しのつかない事態になる前に、今からできる対処法を知っておきましょう。
住宅ローンを滞納した場合のペナルティ「遅延損害金」とは
遅延損害金とは？いくらかかる？
住宅ローンにおける「遅延損害金」とは、期日までに支払うべき金額の返済がなされなかった際に発生する利息のことを指します。
遅延損害金の金額は、本来支払うべき金額と支払いを遅延している期間によって異なります。住宅ローンにおける遅延損害金の多くは年利14.6％。ただし、ローン会社や金融機関によって異なる年率を設定されている場合もあるため、実際の年利は契約書の内容を確認するようにしましょう。
遅延損害金はいつ発生する？
住宅ローンのように期日が定められている支払いの遅滞に対して遅延損害金が発生するのは、支払期日の翌日、つまり、滞納が始まった日から。
遅延損害金は支払いが遅れれば遅れるほど加算されていくため、支払い催促の書類を受け取ったら、できるだけ早く対応する必要があります。
住宅ローンを滞納した場合のその他のペナルティ
優待金利の対象外に
住宅ローンを組む際、通常は「表面金利（適用金利）」と呼ばれる優遇金利が適用されます。ところが、返済を一度でも滞納してしまうだけで、優遇金利の適用を受けられなくなる金融機関が存在するのです。つまり、返済の途中で金利がアップするので、トータルで返済すべき金額もアップしてしまい、大きく損をしてしまうことになりかねません。
ブラックリストに載る
ローン会社や金融機関がお金を貸すときに参照する「個人信用情報」には、その人の居住地や勤務先などの情報のほかに、それまでに結んだ契約やローンの情報、返済状況などが記載されます。
一般的に住宅ローンの返済を3ヶ月以上滞納すると、個人信用情報に「事故情報」として登録されます。この事故情報は国内の個人信用情報機関同士で共有され、これがいわゆる「ブラックリスト入り」と呼ばれる状態となります。
新しいカード作成やローン借入がNGに
個人信用情報に事故情報が登録されると、銀行やクレジットカード会社でもその情報を確認することが可能になります。つまり、新しくクレジットカードを作成する際や新たにローンを組もうとしたときに「過去に滞納履歴がある」という理由から断られる可能性が高くなるのです。
「期限の利益」を損失する
「期限の利益」とは、住宅ローンなどを組んだ際に、返済額の支払いを期日まで待ってもらえる権利のこと。しかしながら、住宅ローンを6か月間滞納し続けると債務者はこの「期限の利益」を損失することになります。
それまで許されていた分割でのローン返済ができなくなり、ローンの残高を一括返済しなくてはいけなくなってしまうのです。
競売を強制執行される
住宅ローンを6ヶ月間滞納して「期限の利益」を損失すると、債権者から「残りのローンを一括で返済してください」と督促されるようになります。
ところが、多くの債務者はそれだけの支払い能力を持ち合わせていないことがほとんど。そうなると債権者が裁判所に申し立てをし、債務者が所有する不動産を競売にかけることで、売却額がローンの返済に充てられることになります。
団信の保険金が受け取れない場合も
民間の金融機関で住宅ローンを組む際に必ず加入する「団体信用生命保険（団信）」というものがあります。
団信は生命保険の一種で、住宅ローンの債務者が万が一死亡してしまった場合に、債務者に代わって残債を支払ってくれるという仕組み。しかし、住宅ローンの支払いを6ヶ月以上滞納して「期限の利益」を損失すると、その時点で団信も失効し、債務者が死亡してしまった場合でもローン残債が残る事態となってしまいます。
ペナルティを受けない＆軽減するためにできること
住宅ローンを長期間滞納すると、遅延損害金が発生するだけでなく、せっかく購入した住宅を競売にかけられたり社会的信用を失ったりして、非常に大きな負担やストレスを抱えることになります。
住宅ローンを計画通り返済することが難しいと感じた場合は、できるだけ早く対策を打ちたいもの。その方法のひとつに「任意売却」があります。
住宅が競売にかけられると、落札額は市場価格の6～7割という低い金額になることがほとんどですが、任意売却を利用することで、市場価格により近い金額で売却することが可能に。つまり、ローンの返済に充てられる金額が増えるため、のちの金銭的・精神的不安を軽減できるのです。
任意売却は一般的な不動産取引とは異なったステップを踏む必要があるため、専門家への相談が不可欠です。EC.エンタープライズでは、任意売却に関する無料相談窓口をご用意していますので、問題が大きくなる前にぜひご相談ください。
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