自営業から不動産投資家へ
大阪市中央区にお住まいのY様は大阪市内で自営業をされておられました。当時は景気がよく、自営業で大きく得た収入で投資物件を購入されていました。Y様には自営業を引退し、不動産投資の収入で生きていくという目標がありました。その目標の為に、懸命に仕事をされていました。そして、ある程度の家賃収入が得られるようになり、自営業を引退されました。
買い進めていくY様
専業の不動産投資家になられたY様は物件の購入を進めていきます。投資用物件を購入しはじめた頃は、比較的小規模で投資金額も少額でしたが、取引先の金融機関からのすすめもあり、融資を受け、大規模な物件の購入もされます。特に積極的に購入をされていたのが、郊外の工場地の近くある物件でした。このころは、製造業の景気がよく、工場で働く工員の住まいや、工場に人材を派遣する派遣会社の寮としての需要があったそうです。ピーク時にはほぼ100%の入居率があったそうです。しかし、良いときはいつまでも続き来ません。昨今のコロナの影響が少しずつ出始めたのです。
コロナの影響、感染拡大
コロナ感染予防のために、企業は出勤人数の制限を出し始めます。工場で働いている人達の収入が減少していきます。コロナ感染が拡大していくと工場の人員が減らされ、ついに工場自体の稼働が停止されます。同時に工場周辺の物件には空室が増えていきます。Y様の物件にも多数の空室が出てきました。空室を埋めるべく、家賃の値下げ等をされましたが、郊外の工場地内の物件に一般の方の需要はありません。家賃収入が返済額を大きく割り込く期間が数ヶ月続いたころ、このままでは破綻すると判断されたY様は収益物件に強みがある当社へご相談に来られました。
保有物件の売却
当社はまずY様の保有されている物件を査定しました。健全に運営されている物件もありましたが、やはり工場地付近の物件状況が悲惨でした。最もひどい物件の場合、全室空室です。そしてどの物件も築年数が古く、評価が出ない物件もあります。売却価格は借入の残債額を大きく下回ります。当社からの提案としては、健全に運営出来ている物件も含めて売却すること。幸い、Y様は借入のない物件や売却後に利益が残る物件も所有されていました。こういたった物件を現金化し、工場周辺の物件の売却時に、足らない資金に充当することとしました。結果、時間はかかりましたが、工場周辺の物件を処分することができました。
売却後・・・
当社が予想していた以上の価格で売れた物件もあり、現金化した資金が手元に残ります。また、売却を免れた物件もいくつかあり、日々の生活には困らない程度の収入は確保できておられます。Y様は頃合いを見計らい、不動産投資家として再度奮起をされるようです。